[ブエノスアイレス/アスンシオン/ボゴタ 2日 ロイター] - 中南米では多数の国々で新型コロナ感染拡大ペースが加速している。アルゼンチンは2日に累計の感染者数が20万人を突破し、コロンビアは1日当たりの感染者が過去最多を更新した。中南米全体の感染者は500万人に迫っている。
中南米が世界の人口に占める割合は約8%だが、世界の新型コロナ感染者数と死者数に占める割合は30%近くと、地域として感染拡大が最も深刻になっている。
コロンビアはここ1週間で感染者の累計が30万人を超え、死者は1万人を突破。アルゼンチンは新型コロナ流行初期は感染拡大を抑えられていたが、足元では感染者が急増している。ロイターの集計によると、中南米の5カ国が世界の感染者数上位10カ国に入っている。
中南米で最も大きな打撃を受けているブラジルは感染者が273万人を超え、9万4000人以上が死亡している。
メキシコは1日に確認された新規感染者数が9000人超となり、累計の死者数は世界で3番目の多さとなった。
ペルーは最近、累計の感染者数が40万人を超えた。経済復興のために行動制限を緩和したのを受けて感染が再び拡大。1日に確認された新規感染者は7448人と、5月下旬以来の高水準だった。
中南米では医療体制のひっ迫や崩壊が各地で起きている。地域経済は約9%のマイナス成長が見込まれており、貧困と失業の増加を招いている。