[ニューヨーク 24日 ロイター] - 米国株式市場は続伸し、S&P総合500種指数 (SPX)とナスダック総合指数 (IXIC)は前営業日に続き、終値で最高値を更新した。新型コロナウイルス治療への期待が追い風となった。
ダウ平均株価 (DJI)も続伸し、1.35%高となったものの、最高値を依然約4.2%下回る水準にとどまっている。
S&Pは年初来26.8%、ナスダックは6.2%それぞれ値上がりしている。
米景気の指標とされるダウ輸送株20種 (DJT)もアウトパフォームした。
ホライゾン・インベストメント・サービシズのチャック・カールソン最高経営責任者(CEO)は「株価上昇の裾野は広がり、その動きは輸送株にも反映されている」とし、「出来高も拡大しており、全てが強気なムードの表れだ」と述べた。
米食品医薬品局(FDA)が前日、新型コロナ感染症から回復した人の血漿(けっしょう)を使った治療法の緊急使用を許可したことを受け、株価は世界的に上昇した。
しかし、世界保健機関(WHO)はこの日、血漿療法の効力を裏付ける確証は依然不十分として、緊急使用に慎重な見方を示した。
また、トランプ政権が英アストラゼネカ (L:AZN)とオックスフォード大が開発するコロナワクチンの緊急使用を許可することを検討しているとの報道も材料視された。
S&P500の主要11セクター中10セクターが上昇し、エネルギー (SPNY)と金融 (SPSY)が主導した。ヘルスケア (SPXHC)は下落した。
アップル (O:AAPL)は1.2%高。株価は500ドル台に乗せて終了した。アップルは先週、米企業としては時価総額が初めて2兆ドルを突破した。また、28日に1対4の株式分割を実施する。
ボーイング (N:BA)は6.4%高で、ダウ押し上げに寄与した。
11月の米大統領選に向けた共和党の全国大会が同日、ノースカロライナ州シャーロットで開幕し、再選を目指すトランプ大統領が同党候補に正式に指名された。
市場では、27日のパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の講演が注目されている。パウエル議長は、カンザスシティー地区連銀開催の年次経済シンポジウムで、FRBによる金融政策の枠組み見直しに関し講演する。
ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.52対1の比率で上回った。ナスダックも1.26対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は89億4000万株。直近20営業日の平均は95億3000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 28308.46 +378.13 +1.35 28077.5 28314.9 28041.7 (DJI)
8 4 5
前営業日終値 27930.33
ナスダック総合 11379.72 +67.92 +0.60 11449.2 11462.0 11297.5 (IXIC)
5 5 3
前営業日終値 11311.80
S&P総合500種 3431.28 +34.12 +1.00 3418.09 3432.09 3413.13 (SPX)
前営業日終値 3397.16
ダウ輸送株20種 11148.61 +207.93 +1.90 (DJT)
ダウ公共株15種 817.71 +8.10 +1.00 (DJU)
フィラデルフィア半導体 2219.37 +21.04 +0.96 (SOX)
VIX指数 22.32 -0.22 -0.98 (VIX)
S&P一般消費財 1230.04 +15.77 +1.30 (SPLRCD)
S&P素材 395.67 +6.70 +1.72 (SPLRCM)
S&P工業 656.15 +11.56 +1.79 (SPLRCI)
S&P主要消費財 663.58 +5.53 +0.84 (SPLRCS)
S&P金融 412.53 +9.35 +2.32 (SPSY)
S&P不動産 222.80 +0.54 +0.24 <.SPLRCR>
S&Pエネルギー 276.87 +7.42 +2.75 (SPNY)
S&Pヘルスケア 1236.45 -6.68 -0.54 (SPXHC)
S&P通信サービス 202.42 +2.12 +1.06 (SPLRCL)
S&P情報技術 2089.28 +18.07 +0.87 (SPLRCT)
S&P公益事業 303.24 +2.80 +0.93 (SPLRCU)
NYSE出来高 8.12億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 23180 + 180 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物9月限 円建て 23170 + 170 大阪比 <0#NIY:>