[ワシントン 3日 ロイター] - 米ホワイトハウスのマクナニー報道官は3日、新型コロナウイルスワクチンの早期承認に向けた政治的圧力は存在しないと言明した。
米疾病対策センター(CDC)の文書によると、CDCは全米各州の保健当局に対し、新型コロナ感染リスクが高いグループを対象に早ければ10月下旬にもワクチンを配布する用意を整えるよう要請した。
11月3日の大統領選で再選を目指すトランプ大統領にとっては、選挙前のワクチン実現は政治的に重要となる。
マクナニー報道官は「米食品医薬品局(FDA)に圧力は掛けられていない」と述べた。
これに先立ち、 アザー米厚生長官は11月をめどに新型コロナワクチンの配布を全米で開始する計画は保健当局者が設定し、「大統領選とは何ら関連はない」と述べた。
アザー長官はCBSとのインタビューで「コロナワクチンのプロセスに携わった当局者で、安全かつ有効なワクチンを確実にすることで妥協する向きはない」と強調した。
米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長はCNNとのインタビューで、10月末までにワクチン投与の用意が整う公算は小さいとの認識を示しつつも、不可能ではないと語った。
ファウチ氏は「11月か12月になるという見方が大勢だろう」とした上で、「私見では可能性は低いと考えるが、10月までのワクチン配布はあり得る」と述べた。
*内容を追加しました。