[ワシントン 7日 ロイター] - メドウズ米大統領首席補佐官は7日、包括的な新型コロナウイルス経済対策の実現を「楽観視していない」とし、トランプ政権は個別のアプローチを支持していると述べた。
メドウズ氏はFOXニュースに対し「われわれは引き続き関与していく意向だが、包括的な合意については楽観視していない。しかし、約10分野について、断片的に取り組んでいけると楽観している」と語った。
政権が対処を目指す10分野に何が含まれるかは明確にしなかったものの、トランプ大統領が前日、航空業界や中小企業への支援、個人への現金給付に対応する個別の法案を支持すると表明したことに言及した。
ただその後、カドロー国家経済会議(NEC)委員長がCNBCのインタビューに対し、11月3日の大統領選挙前に個別法案が策定される可能性は低いと表明。ホワイトハウス発の情報は交錯している。
トランプ大統領は前日、民主党とのコロナ経済対策を巡る協議を11月の米大統領選挙後まで停止すると発表。その後、航空業界や中小企業向け支援金と国民への小切手支給に関する個別の法案を可決するよう議会に求めるツイートを投稿した。
民主党のペロシ下院議長はABCのテレビ番組で、トランプ大統領は「大変な過ち」を挽回しようと、個別の法案に言及したと指摘。その上で、自身は引き続き包括的な経済対策を支持するとし、「包括的な合意が極めて重要」と強調した。
また、ペロシ氏は同日、民主党が先週進めようとしていた250億ドル規模の航空業界向け支援法案についてムニューシン財務長官に検討を要請したという。
ムニューシン長官もペロシとの電話協議で、個別の航空業界支援策の可能性を打診したことも明らかになっている。
ペロシ氏はまた、トランプ大統領が提案した国民への小切手給付について、「トランプ氏が交渉で望んでいたのは、自分の名前を印刷した小切手を配ることのみだった」と批判した。
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