[ブリュッセル/ベルリン/ワシントン/東京 14日 ロイター] - 20カ国・地域(G20)は14日、テレビ電話形式で財務相・中央銀行総裁会議を開き、世界的な新型コロナウイルス感染拡大を直ちに収束させる必要性を改めて確認すると同時に、世界経済と金融安定の支援に向けあらゆる手段を講じていくと確約した。
今回の会議では、低所得国の債務問題にケースバイケースで対応する「共通の枠組み」を巡り初めて原則合意。中国の対応に向け大きな前進が得られた。
ロイターが入手した共同声明の草案によると、財務相・中銀総裁は、来月のG20首脳会議までに新たな枠組みを最終決定することで合意。貧困国に対する債務返済猶予措置の6カ月間延長でも合意した。ただ、民間部門が返済猶予措置に参画していないことに遺憾の意を表明した。
麻生太郎財務相は会議後の記者会見で、「債務問題とG20行動計画、国際課税、金融セクター(ステーブルコイン含む)が議題になった」とした上で、「(中国に限らず)G20で透明性の重要性を主張した。(債務猶予に関しても)速やかな延長合意と、その後の基本方針の決定を促した。透明性がはっきりしないとできないと述べた」と明らかにした。
貧困国の債務問題について、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事は記者会見で、民間部門のほか、中国による返済猶予措置の参画が債務再編の成功の鍵になると指摘。より多くの主体の参画を呼び掛けた。