[ブリュッセル 15日 ロイター] - 欧州連合(EU)の政策執行機関である欧州委員会は15日、加盟国はまだ新型コロナウイルス感染の新たな拡大局面への備えができていないと警告し、ワクチンが入手可能になった場合には接種を開始するべく共通の備えを行うよう推奨した。
欧州委のシナス副委員長は「パンデミック(世界的な大流行)が3月の水準に戻りつつある一方、加盟国の備えはできていない」と述べた。その上で、新たな感染拡大に備えて共通の戦略を採用するとともに、当初の流行局面で各国が異なった政策を取るという「不協和音」を回避するよう呼びかけた。
また医療機関やワクチン接種業務に必要な防護具を付けた熟練の人員を適切に配置し、不足することがないよう、加盟国の政府に要請した。
保健政策はEU加盟27カ国それぞれの専管事項であり、欧州委員会は共通の対応を呼び掛けることしかできない。