[東京 19日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比161円21銭安の2万5566円93銭となり、続落した。前日の米国株式市場が軟調な展開となったことに加え、昨日に国内で確認された新型コロナウイルスの新規感染者数が過去最多を更新したことも重しとなり、日経平均は朝方からマイナス圏でスタート。一時、下げ幅が200円に接近する場面もあったが、その後は下げ幅を縮小し一進一退の動きとなった。
TOPIXは0.25%安で午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆0758億円と薄商い。東証33業種中、その他製品、繊維業、卸売業、金属製品など11業種は値上がり。鉄鋼、空運業、鉱業、非鉄金属など22業種は値下がりした。
市場からは「企業の決算発表も終わり、国内では材料が見つかりづらい状況だ。そうした中、新型コロナウイルスの感染者数が過去最多を更新し、相場全体の重しとなっている。昨日のように、場中に国内の新型コロナウイルスの新規感染者数が伝えられると、マーケットも反応してさらに下げ幅を拡大する可能性がある」(東洋証券・ストラテジスト、大塚竜太氏)との声が聞かれた。
また、「3連休を控え、今日、明日は下げやすい2日間になるのではないか」(国内証券)との意見も聞かれた。
個別では、シャープ (T:6753)がしっかり。日経平均の構成銘柄に採用されることが材料視された。日本経済新聞社は18日、日経平均株価 (N225)の構成銘柄からNTTドコモ (T:9437)を除外し、シャープ (T:6753)を採用すると発表した。親会社のNTT (T:9432)による完全子会社化を目指したTOB(株式公開買い付け)で、将来NTTドコモは上場廃止となる可能性が極めて高いと判断した。12月2日に入れ替える。
東証1部の騰落数は、値上がり691銘柄に対し、値下がりが1393銘柄、変わらずが89銘柄だった。
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