[20日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は20日、新型コロナウイルス対策として導入された緊急支援プログラムの一部をムニューシン財務長官が年内で打ち切ると判断したことについて、「失望した」と明らかにした。
CNBCに対し「バックストップ(安全策)としての役割はかなりの期間、非常に重要になり得ることから、失望している」とした上で「コロナ感染は拡大しており、リスクが伴う。全方位からの支援拡大が望ましい」と述べた。
3月の新型コロナウイルス支援・救済・経済保障法(CARES法)に基づき、財務省には4550億ドルが割り当てられ、その大半はFRBの企業や非営利団体、地方政府向け緊急融資資金に確保されたが、ムニューシン長官は19日にパウエル連邦準備理事会(FRB)議長への書簡で、これらの資金の未使用分を財務省に返却するよう要請。返却された資金を議会が景気対策に回せるようにすべきとした。
エバンズ氏は月額1200億ドルの債券買い入れについて、必要に応じて対象年限の長期化や増額が可能だが、経済動向を見極めるため春ごろまで様子を見守りたいとした。