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情報BOX:J&Jコロナワクチン承認、米接種計画への影響と効果

発行済 2021-03-01 16:51
更新済 2021-03-01 16:54
© Reuters. 情報BOX:J&Jコロナワクチン承認、米接種計画への影響と効果

[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米医薬品大手、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発した1回接種型の新型コロナウイルスワクチンが27日、米食品医薬品局(FDA)から緊急使用を許可され、近く米国で接種が始まる。

先に承認された米ファイザー/独ビオンテック、米モデルナの両ワクチンとの組み合わせにより、米国の接種計画がどのような影響を受けるか、幾つかの角度で検討した。

◎J&Jのワクチンの有効性は、他の2つに匹敵するか

ファイザー/ビオンテックとモデルナのワクチンは、メッセンジャーRNA(mRNA)と呼ばれるウイルスの遺伝子材料を駆使した新しい技術に基づいており、大規模な臨床試験(治験)で約95%の発症抑制効果が示された。これに対し、J&Jのワクチンの同有効性はおよそ66%だ。

しかし、双方の治験には複数の重要な違いがあるため、直接的な比較はしにくい。ファイザーとモデルナの治験は、軽度から中程度の症状抑制に効くことを重視しているが、J&Jは中程度から重度への進行抑制効果に特に目を向けている。

また、J&Jの治験は実施時期が遅れたため、感染力の強い複数の変異株が広がっている地域から相当数の被験者が参加しており、有効性を見る条件が厳しくなった可能性もある。

大事なのはJ&Jのワクチンが、重症化や入院の観点で見れば他社のワクチンと同等の有効性を備えており、治験の死亡抑制効果も同じく100%だった点だ。

3種類のワクチンが示す副反応も、ほぼ共通する。倦怠(けんたい)感、体のどこかや注射部分の痛み、吐き気、発熱といった副反応が短期間、そして、ほとんどの場合は軽度から中程度の範囲で生じるという。

◎J&Jワクチンの効果が、低くても接種を受けるべき理由

J&Jのワクチンは1回接種型で、ファイザー/ビオンテックとモデルナのワクチンは3週間ないし4週間の間隔を開けた2回の接種が必要だ。

より軽い発症はもちろんだが、重症化や死亡を防ぐ点でJ&Jのワクチンは非常に効果がある。ジョンズ・ホプキンス健康安全保障センターのアメシュ・アダルジャ上席研究員は「こうしたワクチンは、あなたが日常生活を取り戻すための道筋だ。提供される機会があれば、接種をためらうべきではない」と強調した。

J&Jのワクチンは、南アフリカ由来の変異株を対象にした治験を行っている数少ないワクチンの1つでもある。この変異株に感染した人でも、重症化や死亡を防ぐ効果が示された。ファイザーとモデルナも自分たちが開発したワクチンについて、変異株に対しても有効性は維持されるとの見方をしているものの、まだ、実験室試験でそれぞれのワクチンを試しただけの段階だ。

◎接種を受けるワクチンの種類は選べるようになるか

専門家の話では、今後数カ月間は医療提供者側がワクチンの選択肢を設定するほどの十分な供給は期待されない。ほとんどの接種現場では、3種類のうちどれか1つが用意される状況にしかならないだろう。

特定のワクチンを希望している患者は、接種されるワクチンがどこのメーカーの製造かを医療提供者に尋ねることは(米国では)できるだろう。年内には、それぞれのワクチンの供給量が大幅に増える可能性があり、患者にとって選択の余地が広がる局面がやってきてもおかしくない。しかし、専門家は接種を受けられるワクチンがあるなら、何であっても受けるべきだと強く推奨している。

◎接種可能なJ&Jワクチンの量

接種開始からの1週間に約400万回分を出荷するというのがJ&Jの想定だ。出荷開始の予想時期は2月28日夜か3月1日朝。

同社は3月末までに計2000万回分、今年半ばまでに最大1億回分の配布を見込んでいる。

米連邦政府は医薬品卸売り会社・マッケソンと提携し、同社を通じて全米の州や準州、海外領土などにJ&Jのワクチンを配布する。医療サービスを十分に受けられない人々に確実にワクチンが行き渡るようにするため、別途、特定の薬局や地域の医療センターにも供給する方針だ。

米国では3種類のワクチンの合計で、3月末までに2億4000万回分の供給を受けられる態勢。1億3000万人に完全に接種できる量だ。各社が合意している7月末までの供給量は計7億回分で、米国民(人口約3億6660万人)全員の接種を終えて、なお余る規模だ。

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