[ローマ 12日 ロイター] - イタリア政府は12日、新型コロナウイルス変異株の感染が拡大する中、4月初旬のキリスト教のイースター(復活祭)の週末の間、全国的なロックダウン(都市封鎖)を実施すると発表した。
イースターにかけてロックダウンが実施されるのは、昨年に続き2回目。4月3日から5日にかけて、全国的に生活必需品以外を扱う小売店の営業が停止されるほか、仕事や通院のほか、緊急事態以外での外出が制限される。
ただ、経済都市ミラノがあるロンバルディア州は、新規感染がこのところ急増し、入院患者数が増えていることから、3月15日からロックダウンが開始される見通し。同州のフォンタナ知事は「市民に要求せざるを得ない犠牲としては、これが最後になることを願っている」と述べた。
カトリック総本山のバチカン(ローマ教皇庁)関係筋は、教皇フランシスコによるイースター前夜祭のミサについて、午後10時からの外出禁止令を踏まえ、通常より数時間早く実施される公算が大きいとしている。
イタリアでは新規感染件数が今週は前週比で10%増加。当局者は感染力が強い変異株が拡大しているため、状況は悪化していると警告している。
イタリアの全国的なロックダウンは今回が3回目。1回目は約1年前に実施され、期間は10週間だった。2回目は昨年のクリスマス前後に実施された。