[ニューデリー 22日 ロイター] - インドは22日、新型コロナウイルス感染抑制に向けた全土ロックダウン(都市封鎖)導入から1年を迎えた。ロックダウンが失業者の増加と経済の停滞をもたらすなか、同日報告された感染者は4万6951人と、昨年11月以来の高水準を記録した。
新たな死者は212人で、1月以来の高水準だった。
インドのコロナ感染者数は累計1165万人となり、米国とブラジルに次いで世界第3位となっている。死者は15万9967人。
感染拡大に歯止めがかからないなか、新規感染者の約6割を占める中西部マハーラーシュトラ州などで抑制策が再導入された。感染状況が深刻な州では病床数が不足し始めている。
インドの一部地域では今も、選挙運動中の政治家など多くの人々がマスクを着用せず、社会的距離も維持しない状況が続いている。
保健当局はまた、今月から始まるヒンズー教の宗教行事「クンブ・メーラ」で多くの人出が見込まれることから、感染拡大の恐れを警告している。
インドは世界有数のワクチン製造拠点であるにもかかわらず、人口比で接種率が低いことも問題視されている。
ワクチン接種は1月中旬から開始されたが、これまでに接種が行われたのは4400万回分。政府は8月までに人口13億5000万人の2割に当たる3億人に接種する目標を掲げている。
インドはこれまでに6000万回分以上のワクチンを世界76カ国に無償配布または販売。この一部は契約上の義務に応じるためとしている。