[ロンドン 23日 ロイター] - 経済協力開発機構(OECD)のグリア事務総長は23日、新型コロナウイルスワクチンの供給を巡り英国と欧州諸国(EU)の間で緊張が生じている状況について、想定外の衝撃への事前準備において世界が「落第」点だったことが示されたと述べた。
グリア氏は、危機時に強力なサプライチェーンを維持するための努力を世界は怠ってきたと指摘。「われわれがいかに準備不足だったかを示す非常に劇的な事例だ」と語った。
その上で、今後数週間にEUのワクチン接種プログラムが遅れを取り戻し、英国との緊張が和らぐことを期待すると述べた。
EUは、域内の製造業者が英国からのコロナワクチンの注文を優先したのを受け、英国へのワクチン輸出制限を辞さない構えとみられている。英国はEUなどよりも同ワクチンを早期に承認し、接種も今のところ速く進んでいる。