[モスクワ 31日 ロイター] - ロシア農業省の連邦動植物検疫監督局は31日、世界初となる動物用の新型コロナウイルスワクチンを承認したと発表した。
昨年10月から犬や猫、キツネや北極ギツネ、ミンクなどで臨床試験を実施。抗体が形成され、少なくとも半年間、免疫反応が続いたという。ぜい弱な動物種を守り、新型コロナウイルスの変異も防ぐ上で有効だとしている。
ワクチン名は「カルニバック・コーブ」で、4月にも量産を始められる。ロシアの毛皮動物飼育業者が購入を計画しているほか、ギリシャやポーランド、オーストリアの業者からも引き合いがあるという。動物へのワクチンの効果は今後も研究を続けるとした。
世界保健機関(WHO)は新型コロナウイルスが人と動物の間で感染し合うことに懸念を表明している。デンマークでは昨年、同ウイルスが人からミンクへ感染し、変異したウイルスがその後に人々の間で確認されたとして、1700万匹を全頭殺処分した。
ロシアではこれまでに確認された動物への感染は猫2匹。