[メルボルン 2日 ロイター] - オーストラリアのキッド副首席医務官は、国内の44歳男性が英アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチン接種の数日後に血栓症の疑いで入院したとの報道に関し、当局は因果関係を調査していると明らかにした。
同氏は「調査当局はまだ、アストラゼネカ製ワクチンとの因果関係を確認していないが、調査を継続している」と述べた。
豪薬品・医薬品行政局(TGA)はこれまで、アストラゼネカ製ワクチンは血栓症の発症リスクと因果関係はないとの見解を示していた。
英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)は1日、アストラゼネカの新型コロナワクチン接種者から希少な血栓症の報告が30件あったと明らかにした。前回公表の報告数から25件増えた。
カナダ、フランス、ドイツ、スペインなど一部の国も、同様の報告を受けて、ワクチンの利用を制限した。
オーストラリアの「予防接種に関する技術的諮問委員会(ATAGI)」は2日、「新型コロナワクチン接種後に、比較的一般的なタイプの血栓の報告率は全体として増えていない」との声明を発表した。
オーストラリアは2月に大規模なワクチン接種を開始。大半の人はアストラゼネカ製ワクチンの投与を受ける予定。
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