[バンコク 19日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカがタイ政府に約束した新型コロナウイルスワクチンの供給量は政府が主張する1カ月当たり1000万回分ではなく、およそ600万回分だったことが明らかになった。
アストラゼネカはタイ保健相に宛てた6月25日付の書簡で、タイの工場から1カ月当たり500万─600万回分を国内向けに供給する方針を示した。
書簡によると、2020年9月の会合でタイ当局者はアストラゼネカに1カ月当たり約300万回のワクチンが必要と指摘しており、同社は2倍近い量を提案した。
タイ保健省高官は先週、アストラゼネカは年末までに6100万回分のワクチン供給を約束したが、延期を求めたと明らかにした。実行されていれば1カ月当たり1000万回の接種が可能だったとし、当初の計画通り月1000万回分の供給を求めると述べた。
一方、タイ政府とアストラゼネカの合意に詳しい関係筋によると、アストラゼネカは、6100万回分のワクチンを供給するが、1カ月当たりの量については合意に至っていない。
タイのワクチン接種率は5.2%にとどまっている。