[ブリュッセル 24日] - 世界各地の若者らが24日、気候変動への緊急対策を訴えてデモ活動を行った。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まって以来、最大の抗議活動となった。
世界各国は5週間後に開かれる第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)で、温暖化ガスの大幅削減のための野心的な行動での合意を目指している。
スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんはドイツの首都ベルリンに集まった数千人の参加者に対し「大気中の二酸化炭素(CO2)濃度は、少なくとも300万年間でこれほど高かったことはない。どの政党も十分に行動していないことは明らかだ」と語った。
抗議運動「未来のための金曜日」は1500カ所超でデモを予定。アジアのフィリピンやバングラデシュの小規模デモから始まり、1日かけてワルシャワやトリノ、ベルリンといった欧州に広がった。
24日のデモは、19年に600万人超が参加したような、実際に若者が通りに出て抗議する活動が復活したことを意味する。
国連は先週、各国の目標では2030年の温暖化ガスの排出が世界で10年から16%増えると発表。気温上昇を1.5度に抑えるためには45%削減する必要がある。