[シドニー 27日 ロイター] - 豪当局は27日、シドニーが対象の新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)を10月11日から12月1日の期間に段階的に解除する計画を発表した。ワクチン接種を前提としており、接種未完了の場合は外食やショッピングなどの活動は最終日まで再開できないとした。
シドニーのあるニューサウスウェールズ(NSW)州のベレジクリアン首相は会見で「世界の大半の事例とは異なり、ワクチンを接種していない場合は、他の人々が参加できる活動に参加するまでに少なくとも4─5週間待つ必要がある」とし、「友達と食事をしたり、人を自宅に招きたいならば、ワクチンを接種する必要がある」と訴えた。
ワクチン未接種者の行動をどう制限するのかについては詳細に触れなかった。
豪州2大都市のシドニーとメルボルン、首都キャンベラは数週間前からロックダウン下にある。豪州全体のコロナ感染者の累計は10万人に近づいており、そのうち68%が感染第3波が拡大した6月以降に確認されている。
NSW州では16歳以上の人口の約60%がワクチン接種を完了している。10月11日にはレストランや小売店、ジム、室内の娯楽施設などが営業再開を認められる。それまでに接種率は70%に達すると見込まれている。
接種率が80%に到達すれば、州全域の移動が認められ、葬式や結婚式の参加人数の制限も解除されるほか、屋内で集まれるワクチン接種完了者の数も2倍の10人となる。
12月1日以降は屋内での集まりや屋外の私的な集会も制限がなくなる。
一方、ビクトリア州はワクチン未接種者を含む市民全員のほぼ自由な活動を認める時期を確約するのを避けた。
27日に報告されたNSWとビクトリアの両州および首都特別地域の新規感染者は1500人強となった。新規感染者はここ数週間に減少傾向にある。