[4日 ロイター] - 米ファイザーとドイツのビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンの感染予防の有効性が、2回目接種時点での約90%から半年後には47%に低下するとの研究結果が4日発表された。
ファイザーと米ヘルスケア提供会社カイザー・パーマネンテは、昨年12月から今年8月にかけての電子データ約340万人分を分析。研究結果は査読前の同月にいったん発表していたが、今回は英医学誌ランセットで公表した。
分析によると、入院と死亡を防ぐ有効性はデルタ変異株に対してさえも、2回目接種後の少なくとも6カ月間は約90%だった。感染予防では、デルタ株で2回目接種から1カ月間が93%、2回目接種から4カ月後は53%になった。ほかのウイルス株では97%から67%への変化だった。
ただ、この研究ではマスク着用の指針を守ることや、ウイルス検査の頻度やウイルスにさらされる可能性に影響し得る地域ごとの人口密集度がもたらす影響については、データが十分ではない。
コロナワクチンの3回目接種を巡っては、対象を高齢者や高リスクの人に限定せず、全員に広げるよう推奨すべきか判断するにはさらなるデータが必要だと科学者は指摘する。