[シドニー 11日 ロイター] - オーストラリア最大の都市シドニーで11日、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)が約4カ月ぶりに解除され、ワクチン接種済みの人を対象に飲食店やスポーツジムの営業が再開された。
同国はワクチン接種率の引き上げを通じて段階的に日常生活を再開し、コロナとの共生を目指す方針。
シドニーがあるニューサウスウェールズ(NSW)州のペロテット首相はセブン・ニュースに対し「非常に長い100日(が明けたこと)で州各地の住民が喜んでいると思う」と述べた。
感染力の強いデルタ株の拡大を抑えるため、500万人超のシドニー市民は6月から厳格なロックダウン下に置かれてきた。
ペロテット首相は、経済活動再開後には感染者が増加すると警告し、シドニー市民に警戒を緩めないよう求めた。
行動制限の緩和により、ワクチン接種を完了した人は個人宅での集まりが10人まで可能になり、結婚式や葬儀は100人まで出席が認められる。小売店は収容人数を制限した上で営業を再開できる。
今回の制限緩和は、NSW州のワクチン接種率が成人人口の70%に達したことを受けて行われた。10月下旬には接種率80%を見込み、一段の制限緩和を計画している。ワクチン未接種者は12月1日まで自宅待機が義務付けられる。
NSW州がこの日発表した新規感染者数は496人で、前日の477人から増加。大半がシドニーで確認された。