[シドニー 12日 ロイター] - シドニーを擁する豪ニューサウスウェールズ(NSW)州では12日、新型コロナウイルスの新規感染者が360人に減少した。大半がシドニーで確認され、2カ月ぶりの低水準。減少傾向が続く中、前日には約4カ月ぶりにロックダウン(都市封鎖)が解除され、焦点は経済活性化に移っている。
NSW州では11日、成人のワクチン接種率が70%を超えたことを受け、パブやカフェ、小売り店舗が再開した。
ペロテット州首相は12日、メディアブリーフィングで企業向け支援策を発表し、「州内の全ての企業と労働者にとって好況期となるだろう」と述べた。
それによると、各社は12月と1月にロックダウンに伴う補償を受けられ、繁忙期となる夏季の休暇期間を控えた仕入れを後押しする。小規模企業が閉鎖を強いられれば最大2万豪ドル(1万4690米ドル)の給付金を得られる。
その他の地域を見ると、キャンベラは接種率が75%に近づく中、15日にロックダウンから脱却する予定だ。
メルボルンがあるビクトリア州の接種率は10月下旬前後に70%を超える見込みで、一部制限措置が緩和されることになっている。12日に報告された新規感染者は1466人で、6日ぶりの低水準だった。
豪州全体の累計の感染者は約13万1400人、死者は1461人。