[パリ 21日 ロイター] - グッチなどの有名ブランドを持つ仏高級ブランドグループ、ケリングが21日発表した第1・四半期決算は、売上高が市場予想を上回った。ただ、中国での新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)の影響が影を落としている。
売上高は前年同期比21%増の49億6000万ユーロ(54億ドル)。シティのアナリスト、トーマス・ショーベ氏が示したコンセンサス予想(46億9000万ユーロ)をやや上回った。
グループの年間売上高の半分超を占めるグッチは13.4%増収。中国本土の事業がロックダウンの影響を受けた一方で、米国、西欧、日本が好調だった。
グッチの伸びはショーベ氏の予想(23%)を下回り、前期比でも鈍化した。
ケリングのジャンマルク・デュプレ最高財務責任者(CFO)は記者との電話会見で「中国の高級品市場のファンダメンタルズは変わっていない」と述べ、危機後の消費回復力や中間層の拡大、高級ブランド志向などに言及した。
その上で、今回のロックダウンの影響は昨夏に断続的に起きた混乱と比べて厳しく、消費者心理に影響を与えていると指摘した。