[香港 17日 ロイター] - 中国の騰訊控股(テンセント・ホールディングス)が17日発表した第2・四半期決算は初の減収となった。
ゲームの承認が見送られたことやゲーム時間を制限する規制が響いたほか、新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)と景気減速で広告収入が低迷した。
同社は2004年の上場以来、ほぼ毎四半期2桁成長を確保してきたが、中国政府が20年終盤から大手ハイテク企業の締め付けを強化したことを受けて、事業拡大にブレーキが掛かった。
第2・四半期の売上高は前年比3%減の1340億3400万元(197億8000万ドル)。市場予想は1346億元だった。
馬化騰・会長兼最高経営責任者(CEO)は「第2・四半期は積極的に非中核事業から撤退し、マーケテイング支出を抑制するとともに、営業経費を節減した。売上高の状況は厳しかったが、非IFRSベースの利益を前期比で増やすことができた」と述べた。
株主帰属純利益は56%減の186億元。市場予想の250億元を下回った。
オンラインゲーム事業の売上高は国内外でともに1%減少。中国規制当局がゲームの認可を一時停止して以降、新作ゲームの認可を受けていない。
ソーシャルネットワークサービス事業は1%の増収だった。対話アプリ「微信(ウィーチャット)」の動画コンテンツが寄与した。
広告収入は18%減の186億元。広告主が慎重な姿勢を維持したが、市場関係者によると一部のアナリスト予想を上回った。
フィンテック・ビジネスサービス事業の売上高は1%減の422億元。ロックダウンで企業活動に影響が出た。
86リサーチのアナリストは「かなり弱い決算となったが、決算発表に先立ち、株価にはさらに悪いシナリオが織り込まれていた」と述べた。