米トランプ大統領は11日、仮想通貨ビットコイン(BTC)とフェイスブック主導の仮想通貨リブラに対して、Twitter上で初めて言及した。
規制面の問題や、違法行為を助長する恐れがあるとして懸念を表明、米ドルだけが”本物の通貨”だとした。
一連のツイートは、仮想通貨に対する批判の語気を強めるものとなっており、内容については次の通りだ。
「私はビットコインなど仮想通貨の支持者ではない。
お金ではなく価格が不安定な上、資産価値の裏付けも無いに等しい。
」「規制の整っていない暗号資産(仮想通貨)は、麻薬取引や非合法取引など、反社会的活動を助長する可能性がある。
」また、米FacebookのLibraについては、次のように指摘した。
「フェイスブックのLibraも立場と信頼性に欠ける。
フェイスブックや他の企業が銀行の役割を果たそうとしているのであれば、(厳格な規制基準の敷かれた)銀行同様の規制対象となるべきだ。
」「米国には、唯一無二の通貨がある。
世界中どこでも通用するものであり、最も信頼性が高く、最も支配的な地位が今後も続くだろう。
その通貨の名は、「米ドル」だ。
」米国議会の公聴会を控えるリブラ計画16,17日には、米国議会でリブラに関する公聴会を控えており、このタイミングでの発言は、国際金融業界からも高い関心を集めるだろう。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長も先日の上院の銀行委員会で、「最高水準の規制対象とすべきだ」と指摘している。
パウエル氏はプライバシー保護の点などにも懸念を示しており、フェイスブックは一層の規制体制の準備が求められている。
トランプ氏の発言は、昨日および本日に別れて行われた公聴会で連銀Powell総裁のビットコイン、リブラに対する証言に対するリアクションだという見方もある。
Powell総裁はリブラの規制環境を「深刻に懸念する」ほか、ビットコインなどの仮想通貨が仮に普及すれば、米ドルという世界的準備通貨に取って代わる可能性を否めなかった。
数十億の独自経済圏を持つとされているFacebook社が主導するリブラプロジェクトは、経済に与える影響が大き過ぎるとして、各国の金融機関関係者から懐疑的な声明が相次ぐなど集中砲火を浴びている。
米議会でも下院金融サービス委員会のマキシン・ウォーターズ委員長らが、国家の安全面を脅かす可能性があるとして「開発プロジェクトの一時中断」を求めるなど、全面的に反対している。
(記事提供:コインポスト)CoinPost(コインポスト)は、日本最大級の仮想通貨・ブロックチェーン総合情報メディアサイトです。
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