以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家Hama氏(ブログ「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」を運営)が執筆したコメントです。
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2017年10月27日10時に執筆
「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」のHamaでございます。
衆院選は自民党の圧勝で決着がつき、日経平均株価は史上初の16連騰を記録。
1961年1月11日以来、実に56年9ヵ月ぶりに連続上昇記録を塗り替えました。
また、日経平均は終値ベースで10月24日21,805.17円、ザラ場高値ベースで10月25日21,921.36円の高値(FISCO追記:10月30日11時時点では22,086.88円をつけています。
)を付け、21年3か月ぶりの高水準に達しています。
前回のレポートでは日本企業の「稼ぐ力」に焦点を当て、世界を相手に為替変動に負けることなく着実に稼げる競争力を身に着けているということをお伝えしました。
目下、日本企業は2Q決算シーズンに突入したばかりですが、第一陣の安川電機 (T:6506)、日本電産 (T:6594)、ファナック (T:6954)など、注目企業の決算は軒並み上方修正となり、日本企業の「稼ぐ力」を見せつけています。
さて、日本企業の「稼ぐ力」については、一旦おいてくとして、16連騰という驚異的な記録を達成した日本市場ですが、読者のみなさんの中には、「自分の持っている銘柄は、業績良好なのに全然冴えないんですが・・・」という方も多いのではないでしょうか?
そんな方に見ておいてほしいのがNT倍率。
10月相場に突入して以降、10月24日まで毎日上昇を続けた日経平均ですが、NT倍率は16営業日中14営業日で上昇しています。
NT倍率とは、単に日経平均株価をTOPIXで割ったものですが、要するに日経平均株価がTOPIXの何倍に相当するか、を見る指標です。
直近のNT倍率は、10月26日(木)の日経平均21,739.78円をTOPIX1,753.90で割って、概ね12.4倍ということになります。
念のため復習しておくと、TOPIXは、東証1部に上場されている全銘柄(10/26時点で2,034銘柄)を対象にした株価指数ですが、日経平均株価は、上記東証1部の銘柄の中から流動性の高い225銘柄のみを対象に算出される株価指数となります
(※銘柄によって構成率も異なり、日々の株価変動に対する寄与度も変わってきますが、今回は単純化してお話しすることにし、細かい話は別の機会に譲りたいと思います)。
NT倍率が上昇するということは、相対的に日経平均株価を構成する225銘柄が集中して買われていることを意味します。
私の相場観で言えば、上昇相場においてNT倍率が12.4倍を超えてくるような相場は、日経平均を構成する225銘柄に資金が集中している相場と言え、逆に12.25倍を下回ってくるような相場は、225銘柄が蚊帳の外に置かれて、それ以外の銘柄が買われている相場と言えます。
さて、上記を踏まえた上で今回の16連騰を見てみると、9月最終日のNT倍率は12.15倍でしたが、10月相場に入ってからはNT倍率が連日上昇し、歴代新記録の15連騰を達成した10月23日には、NT倍率が12.43倍にまで達しています。
今回の16連騰をNT倍率の変化から見ると、次の事が言えます。
1.16日間の連騰中14日間でNT倍率が上昇しているということは、東証1部2,034銘柄のうち、主力の225銘柄が相対的に買われていた。
2.NT倍率が12.4倍を超えてきたことから、株式市場に流れ込んだ資金は、225銘柄に偏っている。
さらに、マザーズ、ジャスダックなどの新興市場は、この16日間でほぼ横ばいとなっており、私たち個人投資家好みの銘柄は、騒がれているような歴史的記録の恩恵をさほど受けられずにいる、ということがお分かりいただけると思います。
では、「私の冴えない銘柄はどうなるの?」ということですが、先に触れた「日本企業の稼ぐ力」は、2Q決算で証明されつつあります。
と同時に、NT倍率は12.43倍をピークに少しずつ下落を始めています。
つまり、買われる対象の銘柄が、225銘柄からそれ以外の銘柄に徐々に移っていることを教えてくれているということになります。
つまり、業績良好ながら今回の16連騰で蚊帳の外に置かれていた銘柄は、ここから2Q 決算シーズンを境に、物色の対象となる可能性が高まっているということを意味します。
実際、私のブログで紹介している銘柄選定ツール「Stocks」が9月以降抽出してきた有望銘柄たちも、業績良好ながら16連騰の恩恵を受けられていない銘柄が少なからずありましたが、今週に入り2Q 決算がスタートして以降、順番を待っていたかのように、順次大きく上昇しはじめています。
その一例として、 (T:2930)北の達人コーポレーションは、10/3~10/5の間、銘柄選定ツールStocksが「特に有望な銘柄ですよ」と、特別な記号を付して抽出してきましたが、16連騰の間は株価も冴えずでした。
しかし、日経平均の連騰がストップするタイミングを待っていたかのように、株価は24日、25日の2日間で、なんと+46.0%の上昇となりました。
上昇2日目のザラバ高値は、なんと+50%を達成しています。
他の業績良好銘柄も、これまで冴えなかった銘柄については、1日で+6%、+7%と上昇する銘柄が相次いでいますので、「私の銘柄は・・・」と待ちぼうけを食らっている方も、業績が明るい銘柄である以上、特に需給悪化や悪材料が無い限り、「ここは順番待ち」と辛抱して待ってみるのが良策かもしれません。
もちろん、今回の相場で利益が出来ている銘柄は、前回指摘した通り「利食い千人力」の方針が基本となります。
株式投資は「森を見て、木を見る」ことが極めて重要。
日々の指標から相場の姿を読み取り、全体相場を把握した上で、個別の銘柄を吟味することです。
当ブログでは投資初心者の方のために、「森を見る」ための力を養う「基礎投資学習ツール」と有望な個別銘柄を毎日を抽出する「Stocks」用意しています。
「基礎投資学習ツール」は、全体相場の天底を判定するなどの実践的な機能も備えていますので、興味のある方はブログ「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」からお問い合わせください。
それでは、「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」ブログにてお待ちしております。
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執筆者名:Hama
ブログ名:実践で学ぶ、負けない現代株式投資
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2017年10月27日10時に執筆
「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」のHamaでございます。
衆院選は自民党の圧勝で決着がつき、日経平均株価は史上初の16連騰を記録。
1961年1月11日以来、実に56年9ヵ月ぶりに連続上昇記録を塗り替えました。
また、日経平均は終値ベースで10月24日21,805.17円、ザラ場高値ベースで10月25日21,921.36円の高値(FISCO追記:10月30日11時時点では22,086.88円をつけています。
)を付け、21年3か月ぶりの高水準に達しています。
前回のレポートでは日本企業の「稼ぐ力」に焦点を当て、世界を相手に為替変動に負けることなく着実に稼げる競争力を身に着けているということをお伝えしました。
目下、日本企業は2Q決算シーズンに突入したばかりですが、第一陣の安川電機 (T:6506)、日本電産 (T:6594)、ファナック (T:6954)など、注目企業の決算は軒並み上方修正となり、日本企業の「稼ぐ力」を見せつけています。
さて、日本企業の「稼ぐ力」については、一旦おいてくとして、16連騰という驚異的な記録を達成した日本市場ですが、読者のみなさんの中には、「自分の持っている銘柄は、業績良好なのに全然冴えないんですが・・・」という方も多いのではないでしょうか?
そんな方に見ておいてほしいのがNT倍率。
10月相場に突入して以降、10月24日まで毎日上昇を続けた日経平均ですが、NT倍率は16営業日中14営業日で上昇しています。
NT倍率とは、単に日経平均株価をTOPIXで割ったものですが、要するに日経平均株価がTOPIXの何倍に相当するか、を見る指標です。
直近のNT倍率は、10月26日(木)の日経平均21,739.78円をTOPIX1,753.90で割って、概ね12.4倍ということになります。
念のため復習しておくと、TOPIXは、東証1部に上場されている全銘柄(10/26時点で2,034銘柄)を対象にした株価指数ですが、日経平均株価は、上記東証1部の銘柄の中から流動性の高い225銘柄のみを対象に算出される株価指数となります
(※銘柄によって構成率も異なり、日々の株価変動に対する寄与度も変わってきますが、今回は単純化してお話しすることにし、細かい話は別の機会に譲りたいと思います)。
NT倍率が上昇するということは、相対的に日経平均株価を構成する225銘柄が集中して買われていることを意味します。
私の相場観で言えば、上昇相場においてNT倍率が12.4倍を超えてくるような相場は、日経平均を構成する225銘柄に資金が集中している相場と言え、逆に12.25倍を下回ってくるような相場は、225銘柄が蚊帳の外に置かれて、それ以外の銘柄が買われている相場と言えます。
さて、上記を踏まえた上で今回の16連騰を見てみると、9月最終日のNT倍率は12.15倍でしたが、10月相場に入ってからはNT倍率が連日上昇し、歴代新記録の15連騰を達成した10月23日には、NT倍率が12.43倍にまで達しています。
今回の16連騰をNT倍率の変化から見ると、次の事が言えます。
1.16日間の連騰中14日間でNT倍率が上昇しているということは、東証1部2,034銘柄のうち、主力の225銘柄が相対的に買われていた。
2.NT倍率が12.4倍を超えてきたことから、株式市場に流れ込んだ資金は、225銘柄に偏っている。
さらに、マザーズ、ジャスダックなどの新興市場は、この16日間でほぼ横ばいとなっており、私たち個人投資家好みの銘柄は、騒がれているような歴史的記録の恩恵をさほど受けられずにいる、ということがお分かりいただけると思います。
では、「私の冴えない銘柄はどうなるの?」ということですが、先に触れた「日本企業の稼ぐ力」は、2Q決算で証明されつつあります。
と同時に、NT倍率は12.43倍をピークに少しずつ下落を始めています。
つまり、買われる対象の銘柄が、225銘柄からそれ以外の銘柄に徐々に移っていることを教えてくれているということになります。
つまり、業績良好ながら今回の16連騰で蚊帳の外に置かれていた銘柄は、ここから2Q 決算シーズンを境に、物色の対象となる可能性が高まっているということを意味します。
実際、私のブログで紹介している銘柄選定ツール「Stocks」が9月以降抽出してきた有望銘柄たちも、業績良好ながら16連騰の恩恵を受けられていない銘柄が少なからずありましたが、今週に入り2Q 決算がスタートして以降、順番を待っていたかのように、順次大きく上昇しはじめています。
その一例として、 (T:2930)北の達人コーポレーションは、10/3~10/5の間、銘柄選定ツールStocksが「特に有望な銘柄ですよ」と、特別な記号を付して抽出してきましたが、16連騰の間は株価も冴えずでした。
しかし、日経平均の連騰がストップするタイミングを待っていたかのように、株価は24日、25日の2日間で、なんと+46.0%の上昇となりました。
上昇2日目のザラバ高値は、なんと+50%を達成しています。
他の業績良好銘柄も、これまで冴えなかった銘柄については、1日で+6%、+7%と上昇する銘柄が相次いでいますので、「私の銘柄は・・・」と待ちぼうけを食らっている方も、業績が明るい銘柄である以上、特に需給悪化や悪材料が無い限り、「ここは順番待ち」と辛抱して待ってみるのが良策かもしれません。
もちろん、今回の相場で利益が出来ている銘柄は、前回指摘した通り「利食い千人力」の方針が基本となります。
株式投資は「森を見て、木を見る」ことが極めて重要。
日々の指標から相場の姿を読み取り、全体相場を把握した上で、個別の銘柄を吟味することです。
当ブログでは投資初心者の方のために、「森を見る」ための力を養う「基礎投資学習ツール」と有望な個別銘柄を毎日を抽出する「Stocks」用意しています。
「基礎投資学習ツール」は、全体相場の天底を判定するなどの実践的な機能も備えていますので、興味のある方はブログ「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」からお問い合わせください。
それでは、「実践で学ぶ、負けない現代株式投資」ブログにてお待ちしております。
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執筆者名:Hama
ブログ名:実践で学ぶ、負けない現代株式投資