[ワシントン 4日 ロイター] - 米商務省が4日発表した8月の貿易収支は、赤字が前月比1.6%増の549億ドルだった。携帯電話端末を含む消費財の輸入が過去最高となったことが背景。ただ対中赤字は縮小した。
ロイターがまとめた赤字のエコノミスト予想は545億ドルだった。7月の赤字は540億ドルと、改定はなかった。
政治問題化している中国に対する赤字(モノの貿易)は調整前ベースで3.1%減の318億ドル。輸入が0.8%減少した一方、輸出が大豆輸出に押し上げられ8.0%増加した。
欧州連合(EU)に対する赤字(モノの貿易)は23.7%増の153億ドル。
貿易収支全体の内訳は、モノの輸出が0.3%増の1386億ドル。大豆輸出が3億ドル増加したことが押し上げ要因となった。産業用資材と原料の輸出は15億ドル、原油輸出は8億ドル、それぞれ増加した。一方、資本財の輸出は14億ドル減少。航空機が13億ドル減少したことが響いた。
モノの輸入は0.6%増の2130億ドル。資本財の輸入が19億ドル増加し、過去最高となったことが押し上げ要因となった。このうち携帯電話端末の輸入は11億ドル増加した。
インフレ調整後のモノの貿易赤字は3億ドル増の857億ドル。貿易は第3・四半期も国内総生産(GDP)の押し下げ要因になる可能性がある。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20191004T150817+0000