[ベルリン 24日 ロイター] - IHSマークイットが発表した10月のドイツの購買担当者景気指数(PMI)速報値は、製造業とサービス部門を合わせた総合指数が48.6と、前月(48.5)からわずかに改善し2カ月ぶりの高水準となった。
しかし、景況拡大と悪化の節目である50を引き続き下回り、ロイターがまとめたエコノミストのコンセンサス予想(48.8)を下回った。雇用を示す指数が6年ぶりに50を下回り、第3・四半期の景気低迷が第4・四半期も続く可能性を示唆した。
雇用情勢は、貿易戦争や英国の欧州連合(EU)離脱を巡る不透明感で打撃を受けている製造業で悪化が深刻で、指数は約10年ぶりの低水準。サービス部門も雇用創出ペースが3年半ぶりの低水準となった。
IHSマークイットの首席エコノミスト、フィル・スミス氏は「今回のPMIは、景況の一段の悪化、需要の減退が続いていることを示し、第4・四半期に成長を回復するとの期待はやや後退した」と指摘。「引き続き製造業が低迷しているが、ここにきて生産や新規受注の減少ペースが和らぎ、企業の信頼感は4カ月ぶりの高水準に改善した」と述べた。
製造業PMIは41.9。10年ぶりの低水準だった前月の41.7から小幅改善した。
サービス部門PMIは51.4から51.2に低下し37カ月ぶりの低水準。新規ビジネス指数が大幅に低下した。