[ダラス 9日 ロイター] - 米ダラス地区連銀のカプラン総裁は9日、ロイターのインタビューに応じ、現在の金利水準について、米経済の成長継続や失業率の押し下げ、2%のインフレ目標達成に必要な位置にあるという考えを示した。
カプラン総裁や当局者にとっては、約4兆ドルに上る米連邦準備理事会(FRB)の資産の伸びをどう抑えるかが今年の課題となるが、自身の目標として、拡大するポートフォリオが既に資産価格上昇などの兆しを見せている金融システムの膨張を招かないようにすることだと指摘。
「FRBのバランスシートの伸びを抑えられる選択肢を積極的に模索したい」とし、「バランスシートの伸びは金融市場やリスク資産のバリュエーションにある程度の影響がある。一段の過度な上昇や不均衡につながる要因にならないよう考えたい」と述べた。
その選択肢としては、規制当局による銀行保有の米国債と準備金の取り扱い方の違いに注視することや、常設レポファシリティーの創設などが考えられるとした。
バランスシートのあるべき規模についてはコメントを控えた。常設レポファシリティーについては、どのように構築するかや、金利設定などについて関係機関と協議を重ねていると述べた。
また、FRBが昨年実施した3回の利下げでフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標が現在は1.50─1.75%にあることについて、「おおむね適切な設定」と指摘。今年の成長率は2─2.25%と予想した上で、「私の成長見通しは過去数週間でやや改善した」と述べた。