[ベルリン 19日 ロイター] - ロイターが把握したドイツ連邦統計庁のデータによると、2019年のドイツの英国向け輸出は、4年連続で減少した。
ポンド安で需要が低迷したほか、英国の欧州連合(EU)離脱後の通商関係を巡る不透明感がサプライチェーンに悪影響を及ぼしていることが背景。
英国はドイツにとって第5位の輸出先。
2019年の対英輸出は4.2%減の787億ユーロ(850億ドル)と、2013年以降で最低の水準。ドイツの輸出全体は0.8%増加し、記録的な高水準に達した。
IFO経済研究所の貿易専門家、Martin Braml氏は「(EU離脱後の)移行期間が終わる2020年以降の通商関係を巡る不透明感が続いていることが主因だ」と指摘した。
品目別では、乗用車、航空機、航空機部品、エレクトロニクス機器、医薬品の輸出が減少。個々の産業内で貿易が減っており、サプライチェーンの解体がすでに進んでいることを示唆している。