[オタワ 22日 ロイター] - カナダ統計局が22日発表した3月の小売売上高は前月比10.0%減と、過去最大の落ち込みとなった。新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるため当局が生活に必須な事業以外を停止したことが影響した。市場予想と一致した。4月は減少幅がさらに拡大するとみられる。
数量ベースでは前月比8.2%減と、こちらも過去最大の落ち込みだった。
CIBCキャピタル・マーケッツの上級エコノミスト、ロイス・メンデス氏は「月全体を封鎖する前から悲惨な状態だったことを示す」と述べた。
自動車を除く小売売上高は0.4%減にとどまった。市場予想は5.0%減だった。
2月の小売売上高は当初発表の0.3%増から0.4%増へ小幅に上方改定された。4月の推定値は15.6%減とした。
カナダ統計局によると、当局が外出を制限する中で3月は約40%の小売店が閉店した。新型ウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受け、多くの企業がオンライン販売の開始もしくは拡大を余儀なくされ、小売業の電子商取引は前年比で40.4%増加した。
3月の内訳は、自動車・同部品が需要低迷に伴い35.6%減った。ガソリンスタンドの売り上げは、需要の減少と原油安により19.8%減と、過去最大の落ち込みだった。
衣料は51.3%減、家具・家庭用雑貨は24.5%減、運動・娯楽用品は23.8%減と、全て過去最大のマイナスとなった。