[ワシントン 16日 ロイター] - 米商務省が16日に発表した4月の企業在庫は前月比1.3%減と、市場予想の0.8%減より大幅なマイナスとなった。新型コロナウイルスの危機を受けた輸入の減少が響いた。在庫投資が第2・四半期も国内総生産(GDP)の重しとなる可能性を示唆した。
3月の企業在庫は0.3%減だった。企業在庫はGDPの重要な構成要素。
内訳は小売在庫が3.7%減。先月発表された速報値の3.3%減より大幅な落ち込みだった。3月は1.1%増加していた。
自動車在庫は8.4%減。速報値は8.3%減だった。GDPの算出に用いられる、自動車を除く小売在庫は1.1%減だった。
在庫の減少が一因でGDPは第1・四半期に年率5.0%減と、2007ー09年の世界金融危機以来の大幅な落ち込みとなった。
米国が景気後退に陥ったかどうかを判断する全米経済研究所(NBER)は先週、米経済が2月に景気後退入りしたとの見解を示した。
在庫投資は4四半期連続でGDPの押し下げ要因となっている。最近は輸入の減少が重しで、米中貿易摩擦や新型コロナのパンデミック(世界的大流行)を受けて低迷している。4月のモノの輸入は9年超ぶりの低水準に落ち込んだ。
卸売在庫は0.3%増。製造業在庫は0.4%減だった。
企業売上高は14.4%減。3月は5.2%減少していた。
4月の販売ペースに基づく在庫解消に必要な期間は1.67カ月。3月は1.45カ月だった。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200616T154558+0000