[ワシントン 29日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が29日に発表した5月の中古住宅販売仮契約指数は、前月比44.3%上昇の99.6と、統計を開始した2001年以来の大幅な伸びを記録した。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により経済が全般的に大打撃を受けた後、住宅市場が持ち直し始めていることを示唆した。市場予想は18.9%上昇だった。
ただ依然として、新型コロナの感染拡大を抑えるための封鎖措置により経済がほぼ停止状態となった前の2月に付けた111.4は下回っている。
中古住宅販売仮契約は1─2カ月後に販売取引が成立する。
5月の前年同月比は5.1%低下した。
5月の中古住宅販売戸数は約9年半ぶりの低水準を付けた。
米経済は2月に景気後退(リセッション)入りした。エコノミストは過去最低水準にある金利が追い風となり住宅市場が比較的早く回復する可能性があるとみている。
住宅ローン申請は11年ぶりの高水準にあり、5月の住宅建設許可件数は大幅に持ち直した。ただ過去最多に上る失業者が課題となる。6月の第1週は306万人が失業保険手当を受けた。
地域別の中古住宅販売仮契約指数は、人口の多い南部で43.3%上昇。西部は56.2%、北東部は44.4%それぞれ上昇した。中西部は37.2%上昇だった。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200629T163338+0000