[香港 3日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝・副総裁は3日、中国本土と香港の債券相互取引制度「債券通(ボンドコネクト)」について、手数料を引き下げ、運用時間を拡大するほか、さらなる取引プラットフォームを導入すると表明した。
ちょうど3年前に始まった債券通により、国際的な投資家へのアクセスが向上し、グローバルベンチマークへの中国債券の組み入れを後押しした。アナリストによると、最終的に数十億ドルの資金流入をもたらすとみられている。
一方で、債券通は2つのグローバル取引プラットフォーム(ブルームバーグとトレードウェブ)のみで利用可能。「北行き(香港から中国本土への投資)」取引だけが開放されているため、同様の株式相互取引制度とは異なり、本土の投資家が債券通を通じて香港の債券を取引することもできない。
中国本土は厳しい資本規制を敷くが、オフショア金融ハブである香港で規制はない。政策当局者はこれまで、「南行き」取引は今後始まると語っているものの、時期を明示していない。
人民銀によると、中国本土債券市場の規模は世界2位の108兆元(15兆2900億ドル)。