日経平均<.N225> 日経平均先物6月限<0#2JNI:>
前場終値 9747.54 (+35.71) 前場終値 9750 (+10)
寄り付き 9604.45 寄り付き 9620
安値/高値 9602.55─9763.41 安値/高値 9600─9770
出来高(万株) 102536 出来高(単位) 48288
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[東京 2日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は反発。1日の米株安を受
けて売り先行で始まったが、午前9時半ごろに鳩山由紀夫首相、続いて10時過ぎに小沢
一郎幹事長の辞意表明が相次いで報道された。報道後に円安に振れたことに反応するよう
に日経平均は徐々に切り返し、プラス圏に浮上した。
市場関係者の間では、円安に機械的に反応したとの見方が出る一方、支持率の低下して
いた首相および幹事長の辞任が市場に好感され、短期的にアク抜けしたとの指摘もきかれ
た。
前場の東証1部騰落数は値上がり737銘柄に対して値下がり750銘柄、変わらずが
181銘柄。東証1部の売買代金は6797億円だった。
マネックス証券チーフ・エコノミストの村上尚己氏は、支持率が低下していた首相の辞
任で、株式市場ではごく短期的にアク抜け感が出る可能性があると指摘。ただ「新内閣の
経済政策などが明らかになるまでは、外国人投資家などは不透明感を嫌って売りを続ける
ことも警戒される。次期首相としては菅直人氏が有力視されているが、増税姿勢が強いと
みられているだけに、株式市場では即歓迎ということにはならないかもしれない」とみて
いる。
首相と幹事長の辞任に対する株価のポジティブな反応は、一時的との見方が少なくない。
ある市場関係者は、普天間問題以外の政策に大きな方向転換がないとみられることから
首相の辞任は材料としてはニュートラルとみる一方で「新内閣の組閣まで一定期間の政治
・政策の空白が生じるのは市場にとってはマイナス材料。一方、民主党にとって夏の参院
選が厳しいという状況に変わりはなく、不透明感は続く」という。
SMBCフレンド証券・投資情報部部長の中西文行氏も「参院選後の連立の枠組みが問
題で政局不透明感は続く。新しい連立協議の中で政策がどのように見直されるのかを見極
めるまで、本格的な日本株買いということにはつながらないだろう」と述べた。
午前10時半ごろに始まった上海株は軟調に推移している。みずほ証券・エクイティ調
査部・シニアテクニカルアナリストの三浦豊氏は「東京市場は基本的に国内の政局よりも、
為替を含めた海外要因で動いている。米国株式市場でナスダック指数<.IXIC>が200
日移動平均線を割り込むなど、米株が弱含みなのが気がかりだ。米株調整の様相が強まる
可能性に警戒している」とみている。
個別銘柄では、 スズキ<7269.T>が朝方の売りから切り返した。インドのマルチ・スズキ
録したことが材料となった。前年同月比では28%増加した。
大和システム<8939.T>が大幅安。1日に産業活力再生法に基づき裁判所外で再建を目指
す「特定認証紛争解決手続き(事業再生ADR)」を申請し、受理されたと発表したこと
が嫌気された。
(ロイター日本語ニュース 石渡 亜紀子記者)