[ロンドン 16日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した11月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比プラス0.3%となり、10月の同プラス0.7%から伸び率が鈍化した。ロイターがまとめた市場予想はプラス0.6%だった。
物価上昇率は8月につけた5年ぶり低水準の0.2%に接近し、イングランド銀行(中央銀行)が目標とする2%には遠く及ばない。
プレミア・ミトン・インベスターズの英国株担当マネージャー、ジョン・ハドソン氏は「先行き、国際的な商品価格の上昇などインフレ圧力が高まる兆しもある。ただ、英国経済には現在、かなり大きな緩みがある」と指摘した。
11月は、衣類・靴がマイナス2.7%と大きく低下。米年末商戦の幕開けとされる「ブラックフライデー」セールでの値引きが影響したとみられる。これは11月としては過去最大の落ち込みだった。前年同月は1%上昇だった。
前年比では3.6%低下。2010年1月以来の大幅な落ち込みとなった。
ONSは「今年は値引き幅が拡大したほか、報道によると11月いっぱい『ブラックフライデー』セールを行っていたケースもある」と指摘した。
英国の衣類の売り上げは、新型コロナウイルス感染が拡大して以降、振るわない状態が続いている。
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