[ロンドン 24日 ロイター] - IHSマークイット/CIPSが発表した3月の英国の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は56.6で、前月の49.6から上昇し7カ月ぶりの高水準となった。新型コロナウイルス対策のロックダウンの緩和を見込み新規受注が膨らんだ。ロイターがまとめたエコノミストの予想(51.1)も上回った。
ワクチン接種が急速に進んだことで企業マインドが改善し、雇用は感染開始以来初めて増加した。
チーフ・ビジネス・エコノミストのクリス・ウィリアムソン氏は「企業活動は、ロイターが調査したエコノミストのどの予想も超えて活発化した。第1・四半期の国内総生産(GDP)は小幅な減少にとどまる可能性がある」と述べた。さらに、先行きの見通し、雇用創出、新規受注に関する指数も良好で、感染防止のための行動規制がさらに解除されれば、第2・四半期は力強い成長も見込めるとした。
PMIは小売り業が調査対象になっていないが、先週末のGfKの調査では消費者心理がここ1年あまりで最も良好との結果が出ている。
ただ企業はコスト上昇などの課題を抱えている。
PMIの調査で投入価格指数は4年余りぶりの高水準となった。製造業は、海外輸送の逼迫や通関の遅れによるコスト上昇を指摘している。
製造業PMIは約3ポイント上昇して57.9と2017年11月以来の高水準。サービス部門PMIも49.5から7カ月ぶりの高水準となる56.8に上昇した。