[21日 ロイター] - 欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)は21日、EUは2030年までのエネルギー使用削減目標に近づいてはいないが、昨年は新型コロナウイルス流行による規制でエネルギー消費が1990年以来最低に減少し、目標を上回る削減になったと明らかにした。
20年のEU加盟27カ国の一次エネルギー消費は30年目標を9.6%上回り、努力継続の必要が示されたものの、エネルギー使用20%削減の目標は5%超上回ったという。
削減率が最も大きかったのはエストニアの21.2%。次いでスペインの14.8%、キプロスの13.4%となった。
一方、削減率が少なかったのはリトアニアの0.7%で、ハンガリーの2.5%、ルーマニアの4.5%と続いた。
最終エネルギー消費が最も大幅に削減されたのは、マルタ、キプロス、スペイン。最も小幅だったのはルーマニア、ハンガリー、スウェーデン。
EUは50年までに温暖化ガス排出量を実質ゼロにするネットゼロ達成に向け、二酸化炭素排出削減のためのエネルギー使用抑制など一連の目標を設定している。
ユーロスタットによると、エネルギー使用は06年にピークとなり、一次および最終エネルギー消費は20年目標をそれぞれ15.1%と9.0%上回っていた。