[ワシントン 10日 ロイター] - 調査機関ロディウム・グループが10日に公表した算出によると、2021年の米国の温室効果ガス排出量は20年の水準を6.2%上回った。天然ガスの価格上昇で石炭火力発電使用が17%増加したほか、自動車での移動が回復したのが背景という。
バイデン政権は、パリ協定に基づき、30年までに排出量を05年時点の50─52%に減らす目標を掲げているが、この推計では達成から一段と遠ざかった。
昨年の排出量は05年の水準を17.4%下回ったが、減少幅は20年22.2%を下回った。
輸送と電力部門の21年排出量はそれぞれ10%と6.6%増え、19年減少分の約65%増加した。
純排出量の約3分の1を占める輸送部門は、コロナ禍の運転減少で15%減少した前年から最大のリバウンドとなった。