[ワシントン 9日 ロイター] - 米商務省が9日に発表した2021年12月の卸売在庫は前月比2.2%増と、速報値の2.1%増からやや上方改定された。市場予想の2.1%増を上回り、サプライチェーン(供給網)の制約が緩和される可能性を示唆した。
前年同月比は18.5%増。11月は前月比1.7%増だった。
12月の自動車在庫は4.6%増。伸びは2011年12月以降で最大だった。11月は3.4%増だった。
国内総生産(GDP)算出に用いられる自動車を除く卸売在庫は2.0%増だった。
卸売売上高は前月比0.2%増。11月は1.7%増だった。
12月の販売ペースで在庫が全てはけるのに必要な期間は1.25カ月。11月は1.22カ月だった。
JPモルガンのエコノミスト、ダニエル・シルバー氏は「卸売在庫が上方修正されたことで、米商務省の経済分析局(BEA)が推定した第4・四半期の卸売在庫の堅調な増加が一段と強固なものになった」と述べた。
ムーディーズ・アナリティクスのエコノミスト、マット・コリアー氏は「第1・四半期のGDP成長率を押し上げるには、第4・四半期以上に在庫が増加する必要があるが、新型コロナウイルスのオミクロン株とサプライチェーンへの影響からその可能性は低い」とした。