[ワシントン 11日 ロイター] - 米ミシガン大学が11日発表した2月の消費者信頼感指数(速報値)は61.7と、1月の確報値67.2から低下し、2011年10月以来の低水準となった。インフレ率が短期的に上昇し続けるとの予想が重しになった。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は67.5だった。
消費者信頼感指数は低下したものの、ネイビー・フェデラル・クレジット・ユニオンのコーポレート・エコノミスト、ロバート・フリック氏は、これにより個人消費が冷え込み、景気回復の足かせになるとは思えないと指摘。政府の景気刺激策で貯蓄が高水準となっているほか、サービスへのペントアップ・ディマンド(繰り越し需要)が消費を支えるとした。
ムーディーズ・アナリティクスのシニアディレクター、スコット・ホイト氏は「相対的に弱い信頼感指数が継続しているが、ファンダメンタルズに比べて行き過ぎのようだ。同指数は回復し、他の指数よりも上昇する可能性が高い。ただ、そのタイミングは不確実で、ガソリン価格や感染率、株式市場、インフレなどの動向に左右されそうだ」とした。
ミシガン大によると、収入が10万ドル以上の世帯のセンチメントが前月から16.1%低下。消費者の3分の1が高インフレが家計に与える影響を指摘し、約半数が今後1年間に物価調整後の収入が減少すると予想した。
現況指数は68.5と72.0から低下し、11年8月以来の低水準。期待指数は57.4と64.1から低下し、11年11月以来の低水準を付けた。
期待インフレ率は1年先が5.0%と、4.9%から上昇。08年7月以来の高水準となった。5─10年先は3.1%と、横ばいだった。