[ワシントン 18日 ロイター] - 米リアルター協会(NAR)が18日発表した1月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比6.7%増の650万戸となり、市場予想に反し増加した。4地域全てで増加した。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は1.0%減の610万戸だった。1月の前年同月比は2.3%減だった。
BMOキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、ジェニファー・リー氏は「金利上昇前の駆け込み需要だ」とし、「残念ながら、購入価格が上昇する中、初回購入者は閉め出されている」と述べた。
米連邦準備理事会(FRB)が高インフレに対応するため、3月にも利上げを開始し、年内に最大7回の利上げを実施する可能性があるとみられる中、米住宅ローン金利は2019年以来の高水準に達している。
供給逼迫を背景に住宅価格は高止まりしている。1月の中古住宅販売価格の中央値は前年同月比15.4%上昇の35万0300ドル。販売は引き続き高価格帯に集中している。
初回購入者の割合は27%と前年同月の33%から低下。一方、現金による売買が多いセカンドハウス購入者など投資家の割合は22%と前年同月の15%から上昇した。現金のみの売買の割合も27%と前年同月の19%から上昇した。
中古住宅の1月末時点の在庫は過去最低の86万戸。前年同月から16.5%減少した。
1月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は1.6カ月と過去最短。前年同月は1.9カ月だった。健全な需給バランスは6─7カ月とされている。
住宅が市場に出ていた期間は19日間で、前年同月の21日間から縮小した。販売された住宅の79%は、1カ月未満で買い手が付いた。