[ロンドン 21日 ロイター] - IHSマークイットが21日発表した2月のユーロ圏の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は55.8で、5カ月ぶり高水準だった。ロイター調査の予想52.7を大幅に上回った。1月は52.3だった。
コロナウイルス関連の規制が緩和され、サービス部門が後押しされた。
キャピタル・エコノミクスのアンドリュー・ケニングハム氏は「総合PMIの急上昇は、冬のコロナ関連の低迷から経済活動が大幅に回復したことを示唆している」と述べた。
「ユーロ圏経済は第1・四半期に妥当なペースで拡大し、旅行関連の復活で今後2四半期に伸びが加速するだろう」と述べた。
サービス部門PMIは55.8で前月の51.1から5カ月ぶり高水準に上昇。ロイター調査の予想は52.0だった。
製造業PMIは58.7。ロイター調査の予想は58.4だった。生産指数は前月の55.4から55.6に小幅上昇した。
経済が再開し、新型コロナの世界的流行の最悪期は終了したとの見方から、楽観的見方は幅広く改善。サービス業の期待指数は67.2から68.7に上昇した。
オックスフォード・エコノミクスのリカルド・アマロ氏は、「前向きの指数も好材料だ。今後1年のセンチメントは21年6月以来で最高だった」と指摘した。
また「年初が弱かったので第1・四半期のユーロ圏国内総生産(GDP)は控えめな水準だろうが、きょう発表されたPMIは、第2・四半期からしっかりとした成長が始まるという当社の予想と一致している」と述べた。
企業の価格引き上げは2002年終盤の統計開始以来の高水準。総合産出価格指数は61.9から62.7に上昇した。