[東京 29日 ロイター] - 政府は29日、ウクライナへ侵攻しているロシアへの制裁として、高級車や宝飾品などぜいたく品のロシアへの輸出を禁止するため、輸出貿易管理令の改正を閣議決定した。プーチン・ロシア大統領を支えるオリガルヒ(新興財閥)に圧力をかけることが狙い。4月5日に施行する。
すでに米国や欧州連合(EU)は同様の措置を取っており、足並みを揃える。
対象は、酒類やたばこ製品、革製品、毛皮、ノートバソコンなど19品目。乗用車については600万円超、バイクは60万円超が対象となる。また、財務省告示の改正により、金貨や金の地金などの輸出も禁じる。
萩生田光一経産相は閣議後会見で「先進7カ国をはじめとする国際社会と連携し、厳しい制裁措置を講じていく」と述べた。
すでに、軍事転用できる工作機械や汎用的な半導体などは輸出禁止対象となっており、今回の政令改正で対象を拡大する。
財務省貿易統計によると、2021年の日本からロシアへの輸出総額8624億円のうち、「自動車」は3575億円で41.5%、「自動車の部分品」は1001億円で11.6%を占める。