[ベルリン 10日 ロイター] - 独欧州経済センター(ZEW)が10日発表した5月のドイツ景気期待指数はマイナス34.3で、4月(マイナス41.0)から予想外に改善した。
ロイターがまとめた予想はマイナス42.0。
ZEWのワムバッハ所長は「専門家は依然(ドイツの経済情勢)が悪化し続けると予想しているものの、以前の予想より悪化の度合いは小さいとみている」と述べた。
ただ、厳格な新型コロナウイルス感染対策の影響で中国経済の見通しが悪化し、ドイツ経済の先行きにかなりの重しとなっていると指摘した。
LBBWのエコノミスト、イエンス・オリバー・ニクラシュ氏は、ZEWの指数は専門家が底に到達したと判定した時に急上昇するものだとし、今回の小幅な改善は状況の好転を意味しないと指摘した。
ZEWの調査は5月2─9日にアナリスト184人に実施。大半が欧州中央銀行(ECB)が今後半年以内に利上げに踏み切ると予想した。ワムバッハ所長は「専門家はインフレ率が現在の記録的高水準から低下すると予想している」と述べた。
現況指数はマイナス36.5。4月はマイナス30.8、予想はマイナス35.0だった。