[台北 8日 ロイター] - 台湾財政部が8日発表した5月の貿易統計によると、輸出は前年比12.5%増の420億8000万ドルと、23カ月連続で増加した。過去2番目の高水準。
中国の厳格なロックダウン(都市封鎖)で輸出の勢いが一部削がれたが、ハイテク製品の需要が好調だった。
財政部はウクライナ戦争とインフレが需要に影を落としているが、見通しは良好だと表明した。自動車向けなどの半導体の見通しが引き続き明るいという。
ロイターがまとめた市場予想は13%増だった。4月の輸出は18.8%増。
5月の対中輸出は前年比0.8%増の158億1000万ドル。4月の10.6%増から大幅に鈍化した。多くの都市でロックダウンが導入されていたことが響いた。
財政部の高官は、中国の需要は消滅したわけではなく、先送りされたと指摘。中国で経済活動が再開されつつあることが、6月の輸出の支援要因になるとの見方を示した。
東南アジア向けの輸出は前年比24%増加し、過去最高水準。ロックダウンで中国から生産がシフトしたことが背景とみられる。
電子部品の輸出は25.9%増の167億1000万ドル。半導体の輸出は前年比28.3%増だった。
対米輸出は15.5%増。前月の26.6%増から鈍化した。
5月の輸入は26.7%増の396億8000万ドルと、過去最高水準だった。市場予想の19.75%増を上回った。4月は26.7%増だった。
財政部によると、6月の輸出は11─15%増となる見通し。