[東京 9日 ロイター] - 日銀が9日発表した5月のマネーストック速報によると、M3の平均残高は前年比2.9%増の1558兆2000億円となった。新型コロナウイルス感染拡大で企業や個人の預金が前年に増えた反動で伸び率は2020年3月以来の低さになったものの、残高は3カ月連続で過去最高。前年対比の大幅な円安で、外債の伸び率は17年10月以来の伸びとなった。
内訳は、預金通貨が前年比5.8%増の914兆3000億円。伸び率が19年10月の低水準になる一方、残高は過去最高を更新。現金通貨は3.3%増の114兆円。CDは7.9%増の34兆9000億円となった。
M2は3.2%増の1204兆9000億円、広義流動性は3.6%増の2064兆4000億円でともに過去最高。広義流動性のうち外債は6.1%増の32兆9000億円となり、残高は20年4月以来の高水準となった。
(和田崇彦 編集:青山敦子)