[東京 25日 ロイター] - 日銀が25日に発表した3月の物価の基調を示す指標によると、品目別分布で最も頻度の多い上昇率である「最頻値」は前年同月比プラス2.7%となり、前月のプラス2.1%を大きく上回った。伸び率は2001年以降で最高を更新。値上げの波が食料品にとどまらず、幅広い品目に及んでいる。
一連の指標は日銀が総務省発表の消費者物価指数をもとに算出し、毎月発表している。日銀は物価の基調を正確に把握するため、生鮮食品を除く消費者物価指数(コアCPI)だけでなくさまざまなコア指標を総合的に見ている。3月のコアCPIは前年同月比プラス3.1%で、2月と伸び率は変わらなかった。
ウエートを加味した品目ごとの上昇率分布で上下10%を機械的に除いた「刈込平均値」はプラス2.9%と、前月のプラス2.7%を上回った。品目ごとの上昇率分布の真ん中に当たる「加重中央値」はプラス1.0%となり、こちらも前月のプラス0.8%を上回った。
上昇品目の比率は82.6%。前月の81.0%を上回り、2001年以降で最高となった。
(和田崇彦)