[東京 8日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 19737.64 -638.95 寄り付き 20282.49 安値/高値 19737.64─20310.89
TOPIX .TOPX 終値 1582.48 -54.75 寄り付き 1630.46 安値/高値 1582.48─1631.42
東証出来高(万株) 319557 東証売買代金(億円) 33946.8
東京株式市場で日経平均は大幅反落。終値は2万円を割り込み、5月15日以来、約 1カ月半ぶりの安値水準で引けた。ギリシャ問題の先行き不透明感や下げ止まらない中国 株が懸念材料となり、先物主導で下げ幅を拡大。前日比638円安と今年最大の下げとな ったほか、東証1部の97%の銘柄が下落する全面安となった。
前日の米国株は上昇したものの、引き続きギリシャ問題が重荷となり、東京市場では 序盤から売りが先行。午前中に始まった中国市場では上海総合株価指数 .SSEC が一時8 %安となり、中国株への警戒感も加わった。
日経平均は後場の寄り付きで2万円を割り込み、その後さらに下落基調を強めた。「 中国株が急落したことがセンチメントに悪影響を及ぼしている。ギリシャ問題の方向性も 12日のEU(欧州連合)首脳会議を見極めなければならず、買いの手も伸びにくい」( 岡三アセットマネジメントの鈴木守・上席ストラテジスト)という。
オプション市場において、1万9750円付近のプット買いポジションが積み上がっ ていたことから、「(ヘッジファンドが)仕掛け的な売りを出し、プット買いポジション を売り抜けしたようだ」(外資系証券トレーダー)との声も聞かれた。
東証1部の出来高は31億9557万株となり、今年3番目の高水準。東証1部の売 買代金は6月12日以来、約1カ月ぶりに3兆円を上回った。「ヘッジファンドの先物売 りに加え、信用取引で買っていた個人が追い証(追加保証金の差し入れ)発生懸念で後場 から処分売りを出している」(大手証券)との見方も出ていた。
また東証1部・33業種全てが下落。その他金融や保険、銀行などの下げが目立った 。
個別銘柄ではノーリツ 5943.T が前日比で10%超の下落。7日に発表した2015 年12月期業績予想の下方修正を嫌気した。さらにインバウンド関連株が軟調。下落が続 く中国株式市場の影響を受け、訪日観光客による需要鈍化を懸念した動きとなり、マツモ トキヨシホールディングス 3088.T や三越伊勢丹ホールディングス 3099.T 、資生堂<491 1.T>などが売られた。
東証1部騰落数は、値上がり43銘柄に対し、値下がりが1835銘柄、変わらずが 10銘柄だった。
(長田善行)