Karen Brettell David Lawder
[30日 ロイター] - 米財務省が30日発表した第4・四半期の借り入れ予想額は7760億ドルで、7月時点の見積もりから760億ドル少なくなった。
財務省高官の1人は、カリフォルニアをはじめとする幾つかの州で自然災害などにより滞っていた税収が集まり始めたため、第4・四半期は歳入増加が期待されると説明した。
これを受け米国債利回りは小幅に低下。ジェフリーズの短期金融市場エコノミスト、トーマス・シモンズ氏は借り入れ予想額減少について「市場にある程度安心感をもたらした」と指摘した。
ただドイツ銀行の米金利ストラテジスト、スティーブン・ゼン氏は、借り入れ予想額が減っても、長期債の「タームプレミアム」が押し下げられるとは考えていないと主張し、この問題は11月1日に発表される年限別の詳しい国債発行計画に左右される面が大きいと付け加えた。
またゼン氏は、市場の予想に反して財務省が長期債の発行をさらに積極的に進める姿勢を示せば、むしろタームプレミアムが上昇する余地が残っていると警告した。
実際7760億ドルという借入額は第4・四半期としてはなお過去最大規模となる。
財務省によると、来年第1・四半期の借入額は8160億ドルと想定されている。