Rachna Uppal
[ドバイ 31日 ロイター] - サウジアラビア統計総局が31日発表した第3・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値は、前年同期比マイナス4.5%だった。
昨年は平均原油価格が1バレル=100ドル前後と高水準だったことから、経済成長が20カ国・地域(G20)で最高となったほか、約10年ぶりに財政黒字を記録していた。
一方で今年第3・四半期は減産を背景に原油関連の活動が前年同期比17.3%と大幅に減少し、非石油部門が3.6%、政府部門が1.9%それぞれ伸びたものの全体を押し下げた。
サウジは原油市場安定に向けた予防措置として日量100万バレルの自主減産を12月末まで延長した。
アブダビ商業銀行のチーフエコノミスト、モニカ・マリク氏は、今年通年のGDPをマイナス0.8%と予想。第3・四半期の統計では政府による支出の大きさが目立ち、今後の支援材料になるとみられるが、非石油部門は勢いを失う方向を示している」と述べた。