Ismail Shakil Steve Scherer
[オタワ 31日 ロイター] - カナダ統計局が31日発表した8月の国内総生産(GDP)は前月比横ばいで、第3・四半期はマイナス成長となる可能性が高まった。カナダ銀行(中央銀行)が昨年から実施した10回の利上げが成長を圧迫し、浅いリセッション(景気後退)に入ったとみられる。
7月分は速報段階で横ばいだったが、わずかなマイナスに改定され、9月の推計値は前月比横ばいだった。統計局幹部らによると、第3・四半期は前期比年率0.1%のマイナスとなる計算で、第2・四半期のマイナス0.2%に続いて2四半期連続のマイナス成長となる。
デジャルダンのエコノミスト、ティアゴ・フィグエイレド氏は、利上げの影響で景気が今後大きく抑圧されそうなことが分かったとし、「来年はもっと明確にリセッションに入るだろう。今回のデータは、カナダ銀行の利上げサイクルが終わったというわれわれの見方を裏付けている」と語った。
BMOキャピタル・マーケッツのマクロストラテジスト、ベンジャミン・リーツェス氏も「カナダ銀行が利上げを終えたことを示す明確なサインがまた1つ増えた」と述べた。
中銀は先週、第3・四半期が0.8%のプラス成長になるとの見通しを示していた。